夜月の蝶

　　　　　

　　　　僕は風を求めた
　　　　どこまでも続く青い空を
　　　　時に無数の星が耀く夜空を
　　　　躊躇いなく風は何処までも走っていく
　　　　僕は風を追いかける
　　　　風をいつか掴む為
　　　　今は風を見失わないようにと僕は走る
　　　　何処までも何処までも
　　　　今はただひたすら追いかけて
　　　　掴もうと握り締めた手には「無」が残る

　　　　けれどきっといつかは掴めるから
　　　　「絶対」
　　　　なんて確信は夢の中にしか出てこないけれど
　　　　「きっと」
　　　　なんて希望は僕の闇の中にはないけれど

　　　　いつか風を掴む為
　　　　いつか風を追い越す為

　　　　それだけに向かって僕は走りつづける・・